【算数苦手克服】最小公倍数の落とし穴とは? 勘違いしやすいポイントを解説

2018年09月12日 小学生の学び 学研ゼミを使おう

最小公倍数とは、小学校5年生で学習する算数の単元です。倍数というのはある数字に整数をかけたもののこと。

例えば、「2の倍数」は2に整数をかけた数のことをいい、2×1=2、2×2=4、2×3=6…なので、「2の倍数」は2、4、6、…となります。

この倍数、日常でもよく使うもので、九九の延長みたいなものと簡単に思われがちですが、倍数の延長で学ぶ最小公倍数になると、単なる掛け算だけでは間違った答えが出てしまうこともあります。ですが、しっかり整理すれば難しく考える必要はないので、きちんとマスターしてつまずかないようにしておきたいですね。


まずは公倍数を理解しよう

公倍数というのは、ある2つの数字にいろんな数をかけたもののうち、共通するものを指します。例えば、「2と3の公倍数」は、「2の倍数」と「3の倍数」に共通する6、12、…となります。

まずは公倍数を理解しよう


最小公倍数を求めるには?

「最小公倍数」とはその言葉のとおり、「公倍数のうち、最も小さい数」です。倍数や公倍数は無限に大きくなる数なので、答えはそれこそ無限に存在しますが、そのうち最も小さいものを「最小公倍数」と呼びます。

ですので、「2と3の最小公倍数」は、「6」となります。

最小公倍数を求めるには?

「最大公約数」と混同して間違えてしまいがちですが、「公倍数」は「倍数」のうち共通するもの、そのうち「最小」のものを「最小公倍数」と呼ぶ、と整理すると簡単ですね。


実際の問題で考えてみよう!

ここで、学研ゼミの「スマートドリル」の問題から具体的に考えてみましょう。


【問題】

「3と7の公倍数を,小さい順に3つ答えましょう。」

「3と7の公倍数を,小さい順に3つ答えましょう。」

まず、3の倍数と7の倍数をそれぞれ表に書き出してみましょう。

まず、3の倍数と7の倍数をそれぞれ表に書き出してみましょう。

このうち共通するのは21、42となりますが、あることに気づきませんか?

そう…、21、42と「21ずつ増えている」のです。そのため、あとの1つは63となります。

勘のいいお子さまならここで「3と7を掛け算すると21になるから、最小公倍数は掛け算をすれば求められる!」と考えるかもしれません。しかし、これだけを覚えてしまうと、落とし穴にはまってしまうのです。


公倍数の落とし穴とは!?

小学5年生のお子さまがつまずきやすいポイントである、公倍数の落とし穴について、「スマートドリル」の問題を見ながら考えてみましょう。


【問題】

8と12の公倍数を,小さい順に3つ答えましょう。

8と12の公倍数を,小さい順に3つ答えましょう

先ほどの考えに沿って、問題に出てきた2つの数字を掛け算すると、8×12=96になります。そうすると最小公倍数が「96」となり、小さい順から「96、192、288」という結果になりますが、本当に合っているのでしょうか…?

では、実際に表に書き出してみましょう。

では、実際に表に書き出してみましょう

こうしてみると、「24、48、72」が答えだとわかります。単純に2つの数字を掛け算するだけでは間違ってしまう、というのが公倍数の落とし穴なんです。


正しい最小公倍数の解き方をおさらい

ただ掛け算をするだけでは「公倍数」を求めることはできても、「最小公倍数」を求めることはできません。「じゃあ、どうやって最小公倍数を求めたらいいの!?」と思われるかもしれませんが、「最小公倍数」を求める手順はもちろん、考え方も少し複雑なので、算数が得意というお子さまでないと混乱してしまうかもしれません。

ですので、最初の段階では「表に書いて共通する数字をチェックする」というやり方で覚えておき、使いこなせるようになったらもうひとつの求め方を覚えるようにしましょう。


もうひとつの求め方

表を書いて最小公倍数を求めるというやり方は、確実に答えを求められる反面、3つ以上の数や、大きな数の最小公倍数を求めるときなどに時間が掛かりすぎてしまいます。そこで、表を使った求め方が身についたら、もうひとつの求め方も知っておくとよいでしょう。

もうひとつの求め方は、中学校で学習する「素因数分解」を簡単にしたもので、中学校受験の参考書や私立の学校などで習う考え方です。試しにやってみましょう。


■例題

5と18と30の最小公倍数を答えましょう。


■解き方

5の約数は1と5なので5=1×5と表現できますね。

同様に、18は18=1×2×3×3、32は30=1×2×3×5 となります。

これらの数字を、共通するものが縦にそろうようにして並べると

5の約数は1と5なので5=1×5と表現

となります。

ここで出てきた数字を縦に取って、1、5、2、3、3を掛けた90が最小公倍数になります。

こんな表を使って解くやり方もあります。

 

こんな表を使って解くやり方もあります

この表は、2つ以上に共通する約数でなるべく小さいもの(素数)を左に書き、割り算の答えを下に書いていきます。その答えをさらに2つ以上に共通する約数で割って答えを出していき、「もうこれ以上無い」というところまで来たら、表の左に並べた約数と、一番下に出た割り算の答えをすべて掛けてしまう、というもの。

先ほどの例題だと、2×3×5×1×3×1=90 となります。

この解き方と考え方は、連除法(すだれ算、はしご算とも)と呼ばれるもので、公立の学校では教わらないこともあります。

※教科書には掲載されていませんが、塾では必ず教える解き方で、学校の先生によっては教える場合もあるそうです。また、高校生用の問題集に参考の解き方として掲載されている場合もあります。

しかし、解き方をきちんと身につけておけば計算がグッと速くなるものなので、表を使った解き方が身についたら、こちらのやり方にもチャレンジしてみるとよいでしょう。


「スマートドリル」で「最小公倍数」対策をしよう

「スマートドリル」は、お子さまがスキマ時間に気軽に楽しみながら取り組める、教科書対応のデジタル学習サービス。「最小公倍数」の単元もさまざまな問題が収録されています。

「最小公倍数」対策

わからなかったところは解説ムービーでおさらいできますよ。

「最小公倍数」対策


ライター:吉岡ケイ

ライター業のかたわら、約10年にわたり大手個別指導塾で小学生から高校生までを指導。基礎的な学力をつける教育はもちろん、難関校の受験も請け負うプロ講師として活躍。現在は個別指導塾を退職し、さまざまなジャンルのライター業を行いながら、プロ家庭教師としても活動中。


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