なぜこの漢字を使うの? 子どもにしたい「端午の節句」のお話

2018年05月01日 子育て 小学生の学び

なぜこの漢字を使うの? 子どもにしたい「端午の節句」のお話

毎年5月が近づくと、いたるところでこいのぼりを目にします。晴れた空にこいのぼりが元気よく泳ぐ姿は、すがすがしい気持ちにさせてくれるものですよね。

こいのぼりを揚げることで知られる端午の節句は、男の子の成長と健康を祈る行事として古くから行われている日本の風習です。1948年に5月5日が「こどもの日」として祝日になってからは、男女の区別なく子どもの幸せを願い、成長を祝う日となりました。

今回は、端午の節句についてご紹介します。日本の行事を深く知ることで、なぜ「端午」と書くのか、どうして子どもの成長を祝う日なのかなど、言葉や漢字の成り立ちを子どもと一緒に勉強するよい機会になります。一緒に学んで、端午の節句をもっと楽しんでみませんか。


端午の節句とは?

現代では、「こどもの日」といった方がなじみ深いかもしれませんが、端午の節句は奈良時代から続く日本の伝統的な行事です。また、ひな祭りや七夕と並ぶ季節の節目を祝う五節句の一つとしても知られています。日本では米の豊作を祈願する風習から始まり、現代では子どもの幸せを願い、成長を祝う日へと形を変えて続いています。


端午の節句のルーツは中国にあり

古代中国では5月(旧暦)は季節の変わり目であることから、病気や厄災などのさまざまな変化が起こる要注意の月と考えられていました。そこで、厄除けとして、ショウブやヨモギを門にさし、ショウブを浸したお酒を飲んで、邪気払いや健康祈願をしていました。風習には諸説ありますが、これが日本へ伝わったのが端午の節句のルーツといわれています。


日本では最初は女性の行事だった

日本にはもともと、「五月忌み(さつきいみ)」という風習がありました。これは、田植えの前、身を清めた若い女性が巫女になり、田の神を迎えて豊穣を祈願するというものでした。前述のように、中国では5月にショウブを使って邪気を払う風習がありました。それが日本の五月忌みと合わさり、女性たちが体を清める儀式にショウブが使われるようになりました。


武家の男の子の誕生や成長を祝う行事へ

鎌倉時代に入ると、これらのことが公家、武家、庶民など広く知られるようになり、邪気払いのためにショウブを軒にさしたり、菖蒲湯につかる風習が生まれていきました。

そして、江戸時代になると、幕府が端午の節句を「式日」として公的な行事として定めました。これをきっかけに、今も知られるように男の子の誕生や成長を祝う行事として広く認識されていきました。


語呂合わせが多い端午の節句

  • 端午の節句の名前の由来

    端午の節句の「端午」とはどんな意味があるかご存知ですか?「端」は「はし」という意味があり、この場合は月の始まりを表しています。「午」は十二支の「うま」のことで、この場合は午の日のことをさしています。つまり、端午とは「月の始めの午の日」のことをいい、昔は5月以外の月でも使われていました。

    それが、「午」は「ご」とも読み、数字の「5」を連想させることや、月と日の数が重なる日を縁起がよいとすることから、やがて5月5日が端午の節句となっていきました。

  • 男の子のお祝いとなったのも語呂合わせに由来が

    古くから邪気を払うものとして使われてきたショウブは、「しょうぶ」という読み方に意味がありました。「しょうぶ」と読む日本語には、武士を尊び武道を重んじるという意味の「尚武」や、物事の勝ち負けを決める「勝負」という言葉もあります。このことが、武士の間で縁起がよいとされ、時代が武家社会へ移るにつれて、本来の意味よりもこうした武家社会の考え方が強くなっていきました。

    全く意味が違う言葉なのに、読み方が同じということがきっかけで、こんなに長く続く風習が生まれるなんてとても面白いですよね。

国語や漢字の勉強にも!同音異義語を調べてみよう

「しょうぶ」と同じように、日本語にはこのほかにもたくさんの同音異義語があります。端午の節句のお話をきっかけに、お子さまと一緒に身近にある同音異義語を探してみましょう。

例えば、「火事」と「家事」や「記事」と「生地」など小学生でも違いが分かりやすいものから始めると興味を持ちやすいでしょう。同音異義語が見つかったら、それぞれの意味を調べて違いを楽しみましょう。「家事をしていたら、うっかり火事になってしまった」など例文を作ると、言葉の意味を覚えやすくなります。

未就学児や漢字が苦手なお子さまなら、熟語でないものでも大丈夫です。「雨」と「飴」や「箸」と「橋」など身近なものから見つけていきましょう。知っている言葉でも、改めて比べることで、違いや言葉の面白さに気づくきっかけとなります。「パンダのパンだ」などダジャレのような形で面白おかしく、親しんでいけば、少しずつ難しい漢字にも興味が湧いてきます。「国語の勉強」だと堅苦しく考えずに、日常の会話の中に取り入れて、親子で気軽に楽しんでみましょう。

「ゴールデンウィーク」とお休みをひとくくりにせず、この機会に端午の節句を、ぜひ親子で楽しんでみてください。他の伝統行事にも興味が湧いて、楽しい学びのきっかけになるかもしれませんよ。

ライター marie
園児である子どもの子育てとライティング業務をこなすママライター。未就学児のころから英語教育を始めるなど、児童教育に興味を持ち、親子ともどもさまざまなものにチャレンジしている。


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